Oral surgery
口腔外科(抜歯、顎関節治療)
患者様にとって親知らずの抜歯や外科小手術は不安が多いと思います。また近年、不必要な上下の歯の接触が肩こりや顎の痛みに影響を及ぼしているといわれます。
当院ではそういった原因追及を含め、十分なインフォームドコンセントを確立し、的確な診断の上治療を行っております。
親知らずの治療
親知らずの治療は抜歯が適応となります。
しかし埋まった状態の親知らずの抜歯はなかなか大変で、特に下顎の親知らずは顎の骨の中にある知覚神経(触覚や痛覚をつかさどる神経)や血管に近接しており、抜歯した後に唇や顔面皮膚の知覚異常や抜歯した部位からの大量出血の原因になりことがあります。
もちろん正常に萌出して、きちんと噛んでいるものや今後正常に萌出する可能性があるものは抜歯をする必要はありません。
顎関節症の治療
顎関節症の原因の一つに上下歯列接触癖(Tooth Contacting Habit)があります。
無意識に歯を噛み合わせていませんか?
通常、リラックスした状態をとってみてください。上下の歯の間にはわずかな隙間がありませんか?
歯が過剰に噛み合わせる(接触)することで、顎への負担がかかる他、歯の痛みや破折を起こしたり、知覚過敏が悪化する可能性があります。
パソコンやスマホなどうつむいた状態での操作が自然に歯を接触させていることや、ストレス等で緊張が持続することで歯の接触する機会が増えてることが原因とも言われています。
治療としてはまずは自覚することです。日中の食いしばりに気づけるかどうかです。またストレス解消法を見つけることも大事です。同様な症状をもたらす病気として、歯ぎしりなどもあります。
歯根嚢胞の治療
歯茎が腫れたりすることはありませんか?原因は細菌感染と言われています。虫歯等により菌が歯の中の神経に進行すると、神経が炎症を起こし死んでしまいます(失活)。
歯の中で虫歯菌が棲みつき、さらに根っこの先に到達すると、その周囲の骨に膿を溜めます。(根尖性歯周炎)。早期に治療すると良いですが、放置すると慢性化して膿の袋を作り歯根嚢胞へと変わっていきます。これは歯の神経が元気な歯にはできません。
嚢胞があっても、自分の免疫力で症状を抑えられてますが、細菌の活動が過発になると、腫れて圧力が上がって痛みを生じるようになります。
歯根嚢胞がごく小さい場合は、歯根の治療によって治ることもありますが、歯の周囲の骨を溶かす程の嚢胞がある場合の治療としては、歯根嚢胞摘出術及び歯根端切除術を行います。
嚢胞によって薄くなった骨の部分から嚢胞を取り出し、嚢胞に入り込んでいた感染した根っこの先も切除して取り除く手術です。被せ物を触らず治療することも可能です。
ただ、手術をしてもまれに再発することがあり、原因となった歯の状態が悪い場合は、抜歯して嚢胞を摘出することもあります。
CT画像
病巣
嚢胞明示
嚢胞摘出
歯根端切除
口内炎と癌
口内炎
原因
ストレスや疲労・ビタミン不足
しこり(厚み)
感じない
色・境界・形状
灰白色で境界は明瞭
表面が比較的平滑
治癒
数週間で治る
小さくなったり形を変える
癌
原因
喫煙等の化学物質による刺激
歯牙や入れ歯等の機械的刺激
しこり(厚み)
しこりや厚みを感じる
色・境界・形状
赤や白色などで境界は不明瞭
表面がボコボコ
治癒
2週間以上続く
大きくなる方が多い